静かな環境、開放感ある空間 ゆっくり時間が流れるヘアサロン
- nerine(ネリネ)
- 久留米市田主丸町志塚島797
- ■代表者: 橋本美穂子
- ■創業: 2025年6月4日
事業内容
美容師として13年の実績を持つスタイリストの橋本さんが独立して2025年6月に開業したヘアサロン。喧噪から離れた静かな環境でゆったりとした時間を過ごしてほしい、との思いを込めた丁寧なサービスが静かな人気を呼んでいる。
About us 会社概要
お客さま一人ひとりにじっくり向き合いたい
「手に職をつけたい」と美容師を目指した橋本美穂子さんは美容専門学校を卒業後、2つの美容室で13年間働いてきました。なかでも独立するまで10年間働いた2店舗目ではスタイリストとしての基礎をみっちりと叩き込まれました。当初は独立するなど考える余裕もなくスキルアップに努めてきました。しかし自分に向き合う時間も少しずつ増え、仲間の美容師たちが一人二人と独立していく姿を見送っていくうちに「いずれ自分も独立したい」と考えるようになっていきました。
当時働いていた美容室はスタッフを10人ほど抱え、田主丸町では大規模店。多くのお客さんに効率よく施術するためシャンプー、カットと担当をわけて対応していました。カットを担当していた橋本さんも2人、3人のお客さんを掛け持ちすることも多く、「最初から最後まで一人で担当したいという思いもずっとありました」と振り返ります。
その思いが年々強くなった2024年、勤務していた美容室のオーナーに独立を伝えました。「オーナーは快く認めてくれ、開業するまで店で働くことも認めてくれました。独立を応援してくれ、感謝の気持ちでいっぱいです」。
農業用倉庫を美容室に改装
まず取り掛かったのは物件探し。店の常連さんの中には「これからも橋本さんにカットをお願いしたい」という方も複数いたため、オーナーの了承を得て勤務していた美容室からあまり遠くない場所で探しました。いくつか物件を見た上で、橋本さんが出した結論は「農業用倉庫を改装して美容室にする」ことでした。造園業を営む父が所有するその倉庫があるのは国道から離れた田園地帯でしたが、お客さんに静かな場所で寛いでほしいと思っていた橋本さんには魅力的な立地に映りました。
店内は倉庫だった躯体の特徴を生かし、吹き抜けの天井をそのままにし開放感を打ち出しました。スタイリングチェアと壁面ミラーは2セット。シャンプー台や収納棚、観葉植物などを置いても広々としています。
リラックスできる空間でスタイリストとお客さんが周りを気にせず話を弾ませる。橋本さんが理想とする店ができました。
Founding 創業計画
・田主丸町商工会への相談のきっかけ
田主丸町商工会の会員である父親からの紹介で2024年10月に訪問。「開業や経営について知らないことばかりでしたので、大変勉強になりました」。
・創業に向けて受けた支援内容
指導員および中小企業診断士から「経営」「財務」「販路開拓」「人材育成」について学ぶ4日間の創業支援塾を受講し、特定創業者として認定されました。創業計画書などの書き方などの指導を受け、事業コンセプトをはじめ販売・仕入、投資・調達など開業に向けた戦略を煮詰めました。
・創業計画書を提出して受けた融資の使途
出店に際しては内外装工事や器具備品などの購入に資金が必要でしたが、その一部を金融機関から借り入れることができました。その際に特定創業者の認定を受けたことで、金利優遇措置を受けることができました。
Future その後の展開と未来への展望
マンツーマン対応で話題も広く・深く
開業後は以前勤めていた店のお客さん、そのお客さんからの紹介による新規来店、さらにインスタグラムを見た地元の人たちの来店もあるといいます。30~40代の女性が中心ですが、以前の店のお客さんを中心に男性客も全体の2割ほどを占めています。
「複数のお客さまを担当していたこれまでよりも、一人ひとりとゆっくり話ができるようになりました」と笑顔を見せる橋本さん。「これまでは隣のお客さんやスタッフの耳を気にして話せなかったような話題も、2人だと話ができます」。
サービスの中心はカット&カラーで、一人あたりの滞在時間は2時間ほど。大きな窓から注ぎ込む自然光が室内を明るく包み、髪のケアだけでなく心もリフレッシュできるプライベート空間となっています。「前の店では他のスタッフたちとの共同作業で、それはそれで勉強になりました。ただ、私はマイペースでお客さまに向き合っていく方が合っているようです」。
個人店ならではのニーズも
初めて来店したお客さんには、「なぜこの店を知ったのですか」と聞くようにしていますが、意外なニーズがあることも分かってきました。例えばパニック障害のある方は、多くの人がいる場所にいると不安になるといいます。また、「近くに人が来ると怖い」「出口から遠い席にいると落ち着かない」という人もいます。そうした方たちが「オーナースタイリストが一人で経営している店」「空間的余裕のある店」など条件検索するなかで橋本さんの店にたどりつき、予約を入れてきたのです。
「子供にパニック障害があるのでずっと自分が家で髪を切っていた、というお母さんがこの店を知って子供と一緒に来店してくれたこともありました。静かで落ち着いた雰囲気に『ここなら…』と思ってもらえたようです」。
店名のnerineは花の「ネリネ」から。その花言葉には「かわいい」「しあわせな思い出」「輝き」「また会う日まで」などの意味があるといいます。この店を利用する方がそんな気持ちになってくれたら…橋本さんはそう願いながら今日もハサミを軽やかに操ります。