地域初、かき氷専門店を開業 かき氷で目指す地域活性化

みのうかき氷商店
久留米市田主丸町豊城1832-1
■代表者: 宮﨑 靖子
■創業: 2025年1月1日
 

事業内容

2025年1月1日に創業し、5月に店舗をオープンしたかき氷専門店。「ピスタチオ」「いちご」「みたらし」の3種類に加え、地元の果物などを使った月ごとの限定メニューがある。冬季は壺焼き芋の販売も行っている。営業時間は10:00~16:00。定休日は月・木曜日。

About us 会社概要

進化系かき氷」を地元に広めたい
飲食店での接客、歯科助手業務などに携わってきた宮﨑靖子さんは、ゆくゆくは地域の人が集まるカフェを開業したいという長年の夢がありました。コロナ禍を機に歯科医院を退職し本格的に創業を模索するなか、熊本で食べたかき氷のこれまで経験したことのない食感・おいしさに魅了され、かき氷専門店の開業を決意しました。
かつて、かき氷と言えば氷を削ってシロップをかけたものでした。しかし最近は「氷がフワフワ」「果物などの具材が大きい・豊富」「フルーツの果肉感を生かしたシロップ」「泡状のクリームをトッピング」など豪勢で見た目も鮮やかな〝進化系〟と呼ばれるものが人気を集めています。氷をミルフィーユ状に重ねるなど洋菓子の要素を盛り込んだものなど様々な種類があり、その「映える」ビジュアルがSNSを賑わせています。
宮﨑さんはこうしたかき氷をSNSで見てはその店を訪れ「作っているところを見せてほしい」と頼み込みました。もちろん断られることもありましたが、なかには動画の撮影までさせてくれるオーナーもいて、その動画を見ながら研究を重ねました。
また、かき氷の売り上げが落ちる冬は、趣味で作っていた壺焼き芋を販売して減収分を補うことにしました。壺の中で時間をかけて蒸し焼きにすることで一般的な焼き芋よりも糖度が高く、甘くてねっとりとした食感に仕上がります。

旺盛な行動力でノウハウ蓄積
商品開発と並行して出店の準備も進めました。店舗は地元イタリア料理店の別棟を借りることができ、トッピング用の果物を仕入れる地域農家、芋を仕入れる熊本・宮崎県の農家とも契約。氷は専門業者である九州製氷のブランド氷「博多純氷」を使用することにしました。かき氷のメニュー開発に際しては地元フレンチレストランのオーナーに監修してもらい、壺焼き芋の焼き方は福岡市の専門店でノウハウを習得。かき氷機の購入にあたっては東京の調理機器販売店舗まで出向いて氷の削り方を学ぶなど、旺盛な行動力で次々と課題をクリアしていきました。
開業は2025年1月。暖かくなる4月までは壺焼き芋を販売し、5月1日からかき氷の販売を開始しました。




Founding 創業計画

・田主丸町商工会への相談のきっかけ
創業に向けての準備をするなか、田主丸町商工会の会員である飲食店経営者の紹介を受けて、同行してもらいました。

・創業に向けて受けた支援内容
指導員および中小企業診断士から「経営」「財務」「販路開拓」「人材育成」について学ぶ4日間の創業支援塾を受講。経営に関する知識を身に付けました。当初は夫婦2人での創業を考えていましたが「経営が軌道に乗るまではリスク回避のためにご主人は仕事を続け、まずは宮﨑さん一人でスタートしては?」と助言を受け入れ、宮﨑さんが創業。開店後も中小企業診断士などからアドバイスを受けており、経営のサポートをしてもらっています。

Future その後の展開と未来への展望

インスタ、テレビ効果で人気店に
開店後は商品をインスタグラムにアップしていたところ予想以上の反響があり、地元テレビ局の情報番組で紹介されたことも人気に火を付けました。周辺にもかき氷を提供するカフェはありますが専門店はなく、進化系かき氷を出しているところもありません。価格帯は2000円前後と安くはありませんが、インスタを見て訪れる若い世代から地域の高齢夫婦まで幅広い客層が訪れます。週末はご主人が手伝いに入りますが、平日は宮﨑さんが一人厨房に立ち、接客対応までする多忙な日々を送っています。
メニューは「いちご」「ピスタチオ」「みたらし」の3つに加え9月はいちじく、10月は栗というように季節の果物を使った月限定メニューを提供しています。一番人気はピスタチオ。季節メニューではトウモロコシのかき氷(6月)が好評でした。ベースとなる氷も「フワフワしている」「氷がおいしい」など高い評価を受けています。
宮﨑さんが特にこだわっているのは、かき氷の形です。小ぶりな器の上に乗っている丸くて大きく繊細な氷の塊を目の当たりにしたお客さんからは、「かわいい」「食べるのが惜しい」などの声があがっています。

かき氷専門店が増えてほしい
開店数カ月にして早くも人気店となった「みのうかき氷店」ですが宮﨑さんが目指しているのは自店だけの繁盛ではありません。〝かき氷の聖地〟と言われる奈良、多くの店がしのぎを削る東京などでは定番となっている進化系かき氷も、田主丸や久留米ではほとんど見かけません。宮﨑さんは「この地域にも浸透・定着させて、冬でもかき氷を楽しむ文化を根付かせたい」と意気込みます。
「そのためにもかき氷専門店がもっと増えてほしい。店を出したいという人がいれば協力は惜しみません。将来、そうした店が集まって『かき氷祭り』みたいなイベントが田主丸で開催できたらいいなと思っています」。