耳納連山を愛し、田主丸を愛し、町の未来に貢献
空き家問題に民間から挑む!空き家を循環させる新サービス

株式会社 峰光住宅
福岡県久留米市田主丸町田主丸460-11
■代表者: 荻野 嶺代
■創業: 平成3年11月28日
■計画承認日: 平成30年1月31日
 
■TEL: 0943-73-1606

心に刻まれた風景…郷土のシンボル・耳納連山を土地開発に生かす

昭和57年に個人創業、平成3年に法人化した「株式会社峰光住宅」は、不動産仲介業を皮切りに、宅地開発分譲、個人・集合住宅の新築、改築リフォームまでを幅広く手掛けている。
創業当時、不動産業界はまだまだ男性社会で、女性社長は珍しかった。当然、風当たりも強かったが、社長の荻野さんは持ち前のバイタリティで困難な道を切り拓いてきた。
その荻野さんを支えていたのが、耳納連山に対する深い想いだ。朝倉で生まれた社長にとって、耳納連山は幼い頃より見てきた父のような存在。標高800m級の山々が連なる耳納連山は独特の扇型をしており、深く険しい山ではない。そして何より、里との距離がとても近い。荻野さんは町づくり視察のためさまざまな場所を訪れたが、このような山は他にはなかったと言う。
その唯一性に無限の可能性を感じ、荻野さんは人とはちがう目線で町の開発に乗り出した。代表的な事業が、JR田主丸駅の南側に広がる分譲地の開発だ。もともと何もない場所だったが、駅の南側は山と里とをつなぐ場所。荻野さんは「これからは山を望む土地が求められる」と考え、理想とする軽井沢を何度も視察しながら分譲地の開発に取り組んだ。その甲斐あって、今や駅の南側は田主丸の人気住宅地となっている。
耳納連山の懐に抱かれた田主丸…。荻野さんは田主丸という町そのものに想いを寄せ、不動産業を通して町づくりに励んでいる。

田主丸の風景や土地を愛し、地元の職人さんと事業に邁進

田主丸の人気住宅地を開発した、草分け的存在
現在、JR田主丸駅の南側に広がる分譲地は、町で一番人気の住宅街。地元はもちろん、他所からの移住者も多く、お洒落な戸建てが並んでいる。あまりに人気が高いため今ではもう開発の余地もないほどだが、ほんの30年ほど前までは見渡す限り田んぼが広がる場所だった。
この何もない場所を「山と町をつなぐ重要な場所」と考え、宅地開発に乗り出したのが「峰光住宅」の荻野さんだ。
荻野さんが最初にこの土地を紹介したのは、新規でお店を始められる方だったが、周囲には田んぼしかなかったため、「あんな土地を紹介するなんて」と言う声があったほど。しかし「これからは山を望む土地が人気になる」「商店街に店を構えるよりお客さんが来る」と、荻野さんは確信していた。その予見は見事的中し、このお店は大繁盛。郊外に店を構えるお洒落なお店として、今では遠くから訪れる客も多い。
耳納連山を見渡す風景と、町へのアクセスの良さ。荻野さんが見出した2つの要素は、「住みたい場所」としても多くの人の心を掴んだ。途中からは他社も参入し、魅力あるニュータウンが完成。地域の新しい町づくりに貢献した。

地元で実績のある常用大工職人と強力タッグ
「峰光住宅」の建築施工体制を支えているのは、荻野さんの兄を始めとする常用の大工職人たち。彼らは長年に渡り地元で優れた建築施工実績を積んでおり、「峰光住宅」との信頼関係も深い。不動産会社と施工業者の良好な関係は、施主である客の利益に直結する。注文住宅やリフォームの際には、気心の知れた職人たちが客の理想に寄り添い、その希望をカタチにしてくれる。
職人が手がける伝統的な木造在来工法はリフォームしやすく、手を入れながら長く住み続けることが可能。また、最新の建築施工技術による長期優良住宅は質が高く、こちらも長く使えることが大前提となっている。このように「峰光住宅」では購入時だけでなく、リフォーム需要やメンテナンス対応など、客との長い付き合いを考慮。客との信頼関係を第一に考えている。




経営革新計画を策定してみようと思ったきっかけは?

ここ数年、全国的にも空き家問題が取り沙汰されていますが、田主丸でも空き家が目立つようになったと感じています。実際、これまでは新築のご相談ばかりだったのが、最近では中古住宅の販売依頼が増えてきました。空き家は防犯面から見ても問題がありますので、お客さまのためにも、町のためにも、空き家対策が必要だと思ったのがきっかけです。

経営革新計画の内容

Q. 新サービスの概要と、その新規性を教えてください。
事業内容は、「空き家の利活用の提案および管理サービス事業の展開」です。サービスの内容は、「空き家の利活用の提案」と「空き家管理サービスの提供」の2本柱になっています。
「空き家の利活用の提案」では、オーナーさんのご意向や環境などを総合的に考慮して、売却・賃貸・土地活用から最適と思われる選択を提案します。
例えば、オーナーさんが東京在住で、将来的にご自分も子供さんたちも田主丸に帰ってくる予定がない場合は、売却が一番です。以前は売るだけでしたが、今では付加価値をつけるためリフォームして売却することをお勧めしています。リフォーム代より高い価格で売ることができれば、オーナーさんの利益になりますから。 また「すぐには住まないけど将来的には帰ってくるかもしれない」、「思い入れがあって売りたくない」というお客さまには、賃貸を提案しています。賃貸にすることで家賃収入が入りますし、人が住まないと家は痛みます。その点でも、空き家にしておくより賃貸の方がお勧めなんです。
土地の場所によっては、駐車場やアパートを建てるなど、土地活用を提案することもあります。
田主丸町の事情に精通し、不動産仲介業と建築工事業の両方を請け負う当社だからこそ、この3つの選択肢をスムーズにお客さまに提案できると思います。

「空き家管理サービスの提供」では、郵便物の確認や家周りを点検する「外観チェックコース」と、外観チェックコースに各部屋の点検・通風・水周りの点検などをプラスする「巡回清掃コース」の2つを用意しています。
どちらも月1回のメンテナンスになりますが、定期的に手を入れることは資産を守る上でとても大切です。将来的に中古住宅を売却もしくは貸し出す場合、定期的なメンテナンスの有無は物件の査定金額に大きな影響を与えます。
「売りたいのに売れない」という状況を防ぐためにも、将来を見据えた空き家管理を提案しています。

Q. 将来の展望は?
今回の新事業は、空き家率悪化の歯止めになると考えています。空き家対策で地域に貢献できたらと思っているんです。
空き家を物件として蘇らせれば、手頃な価格での住宅取得を望む若い世代のニーズに応えることができます。ただ朽ちさせるのではなく、空き家を循環させることが大事なんです。
空き家は、町づくりには百害あって一利なし。空き家をなくすことは、防犯・景観の面でとても大切なこと。空き家の多い住宅街でも、アパートが一軒建つだけでずいぶん雰囲気が変わるんです。
今は田主丸駅の南側が人気住宅地となっていますが、国道沿いや商店街など、田主丸全体を底上げしていきたいと思っています。人々が「住みたい」と思える場所を、田主丸にもっともっと増やしていきたいと考えています。

経営革新計画を策定してみていかがでしたか?

Q. 策定期間中、どんな支援を受けましたか?
社長が商工会の女性部長を務めていたこともあり、商工会さんとのお付き合いは長いですね。
今回の経営革新における相談では、専門家の先生に「空き家になる前から所有者さんと接点を持つように」というアドバイスを受けました。一人暮らしをされているお年寄りの方や、そのご子息たちと話し合っておくことが大切だと…。
商工会さんに経営相談したのは今回がはじめてですが、とっても親切で丁寧に対応してもらいました。

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女性目線で家づくりを徹底サポート!
当社は社長をはじめ、スタッフは女性が中心となっています。これは家づくりを相談していただくうえで、大きなメリットだと思っています。なぜなら女性視点での空間づくりを提案できるからです。
通常、外観や家全体の間取りは男性が決めて、水回りやキッチン、家事動線といった細かい部分は女性が決めることが多いのですが、同じ女性ですから気がつくことも多いんです。話し合いの主体は女性になりますので、「同じ女性同士の方が話しやすい」とおっしゃっていただくこともあります。
また、当社ではお客さまの納得できる家づくりを心がけています。一生に一度の家づくり。これまでのお客さまの中には、土地探しから造成までに2〜3年かけた方もいらっしゃいました。お客さまの納得のいくまでお付き合い致しますので、安心して足を運んでください。

地域を愛し、地域の秘めた可能性を探る
JR田主丸駅南側の住宅地の開発もそうですが、今回の新事業である「空き家の利活用の提案」も地域に貢献できる取り組みであると思っています。
幼い頃より見てきた耳納連山ですが、その魅力が薄れることはありません。他の場所から田主丸駅に帰ってきた時などは、真っ先に目に入る耳納連山に癒されます。
耳納連山という素晴らしい資産を持った田主丸を、もっともっと輝かせることができたらいいなと思っています。

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